タレスの定理の逆
タレスの定理の逆を証明する。
すなわち、∠Cを直角とする直角三角形ABCと、頂点ABCを通る円を考えるとき、図のように辺ABが円の直径になることを示す。
証明
辺ABの中点をPとし、点Pから∠Cに補助線を引く。
PCと平行に点Aから新たな補助線を引く。辺BCを延長し、交点をQとする。
この時PA=PCを示せば、点ABCと点Pの距離が全て等しくなるため、同一の円に乗っていることが示せる。(辺ABの中点Pが円の中心Oに等しいことが示せる)
まず△CPBと△QABは2角(∠Bが共通、∠BCPと∠BQA)が等しいため相似である。その相似比はBP:BA=1:2である。
そのためBC:BQ=1:2であり、すなわちCB=CQである。
△ABCと△AQCは辺ACが共通、CB=CQ、∠ACB=ACQ=90°より、2辺とその間の角度が等しいため合同である。
合同な三角形の対応する辺同士であるのでAB=AQである。すなわちAQ=2APである。
また、相似比より、AQ=2PCであった。
AQを消去して、2PC=2PA、PC=PAが求められた。
これによりPA=PB=PCであるので、頂点ABCは、点 Pを中心とした同一の円上に乗ることが分かる。
さらにAB=2APであるので、辺ABは半径の2倍、すなわち直径に相当することが分かり、タレスの定理の逆が求められた。