A4の宇宙

数学と物理をA4ノートに収まる範囲で。

三平方の定理の証明

三平方の定理(ピタゴラスの定理)を証明する。

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すなわち、上図のような直角三角形を考えたとき、

\begin{equation}
a^2+b^2=c^2
\end{equation}

が成り立つことを示す。

 

証明

 合同な直角三角形を下図のように4つ配置した場合を考える。f:id:dai-ig:20181215232414j:plain

ここで大きな四角形は、明らかに四辺の長さがa+bの正方形である。

 

また白い小さな四角形は、四辺の長さがc、四隅の角が 180^\circ-垂直でない2角の和 = 90^\circであるので、やはり正方形である。

 

「大きな正方形の面積」は、「小さな正方形の面積と直角三角形4つの面積の和」に等しいので、以下の等式が成り立つ。

\begin{eqnarray}
(a+b)^2=c^2+4\frac{a\cdot b}{2}
\end{eqnarray}

 

両辺を整理していく。

\begin{eqnarray} \require{cancel}
a^2+2ab+b^2&=&c^2+2ab\\
a^2+\cancel{2ab}+b^2&=&c^2+\cancel{2ab}\\
a^2+b^2&=&c^2
\end{eqnarray}

両辺の2abがちょうど打ち消し合い、三平方の定理が導かれた。