A4の宇宙

数学と物理をA4ノートに収まる範囲で。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

自由落下運動 空気抵抗あり1

物体が落下する時、どのような速度でどのような軌道をたどるかを微分方程式から導く。空気抵抗なしバージョンは以前やったので、今回はありバージョンを計算する。 まずは運動方程式を書く。物体の質量を、物体の加速度を、物体に働く力をとおく。 \begin{eq…

自由落下運動を微分方程式で解く

物体が落下する時、どのような速度でどのような軌道をたどるかを微分方程式から導く。今回は空気抵抗を無視することにする。 まずは運動方程式を書く。物体の質量を、物体の加速度を、物体に働く力をとおく。 \begin{eqnarray}ma=f\end{eqnarray} 物体には重…

ヒポクラテスの定理

問題 図のように、直角三角形ABC、辺ABを直径とする半円、辺BCを直径とする半円、辺CAを直径とする半円がある。図の青い領域の面積はいくつか? 回答 ⊿ABCの面積と3つの半円の面積を計算する。 \begin{eqnarray}S_1&=&\frac{CA \times BC}{2}\\S_2&=&\frac{1…

タレスの定理の逆

タレスの定理の逆を証明する。 すなわち、∠Cを直角とする直角三角形ABCと、頂点ABCを通る円を考えるとき、図のように辺ABが円の直径になることを示す。 証明 辺ABの中点をPとし、点Pから∠Cに補助線を引く。 PCと平行に点Aから新たな補助線を引く。辺BCを延長…

タレスの定理

タレスの定理を証明する。 すなわち、図のような「直径ABに対する円周角∠C」が常に直角になることを示す。 円の中心Oから直角Cに対して補助線を引いた。 この時、辺OA、OB、そしてOCは全て半径なので同じ長さである。 そのため、△AOCと△BOCはそれぞれ二等辺…

薄い球殻の体積と直方体の体積

薄い球殻の体積を求めたい。 球殻は、中心を同じくする大きい球と小さい球とに挟まれた領域と言えるので、大きい球の半径を、小さい球の半径をとすると、体積は以下の式で表せる。 \begin{equation}V=\frac{4}{3}\pi (r+dr)^3-\frac{4}{3}\pi r^3\end{equati…

細い輪の面積と長方形の面積

細い輪の面積を求めたい。 輪は、中心を同じくする大きい円と小さい円とに挟まれた領域と言えるので、大きい円の半径を、小さい円の半径をとすると、面積は以下の式で表せる。 \begin{equation}S=\pi (r+dr)^2-\pi r^2\end{equation} 式を展開する。 \begin{…

指数関数の微分

指数関数を、変数で微分したい。微分の定義に従って代入する。 \begin{equation}y'=\lim_{h \to 0}\frac{a^{x+h}-a^x}{h}\end{equation} ここから指数関数の性質を用いて式を変形していく。まず右辺をで括る。 \begin{eqnarray}y'&=&\lim_{h \to 0}\frac{a^{…

ガチャ大爆死とネイピア数の関係

連ガチャ大爆死の確率 当たる確率1%の100連ガチャの爆死率 について以前書いた。では、当たる確率0.1%の1000連ガチャや、当たる確率0.01%の10000連ガチャの爆死率はどうなるだろうか?エクセルで計算してみる。 当たる確率1%の100連ガチャ \begin{equation}0…

対数関数の微分

対数関数を、変数で微分したい。微分の定義に従って代入する。 \begin{equation}y'=\lim_{h \to 0} \frac{\log_{a} {(x+h)}-\log_a x}{h}\end{equation} ここから対数関数の性質を用いて式を変形していく。 \begin{eqnarray}y'&=&\lim_{h \to 0} \frac{\log_…

100連ガチャ爆死の確率

ガチャ ☆5(当たり)が1%の確率で排出されるガチャを100連で回す。まあを100回引くんだから大体当たるだろう。 本当にそうだろうか?もしガチャでなくて100枚のクジならば、外れるたびに外れが減っていくので100回引けば1枚は必ず当たりである。しかしガチャで…

三項漸化式 特性方程式の解が複素数の場合

例題 以下の漸化式を特性方程式を用いて解き、を閉じた式で表す。 \begin{eqnarray}a_{n+2}&=&2a_{n+1}-2a_n\\a_0&=&3\\a_1&=&5\end{eqnarray}特性方程式は以下の形になる。 \begin{eqnarray}x^2-2x+2=0\end{eqnarray} 2次関数の解の公式を用いて特性方程式…

フィボナッチ数列の一般項

以下の漸化式で表される数列をフィボナッチ数列と呼ぶ。特性方程式を用いて、フィボナッチ数列の一般項を求める。 \begin{eqnarray}F_{n+2}&=&F_{n+1}+F_{n}\\F_0&=&0\\F_1&=&1\\\end{eqnarray} この漸化式の特性方程式を作るととなる。因数分解は容易でない…

三項漸化式 特性方程式が重解を持つ場合

特性方程式とは何か? a4.hateblo.jp こちらを参照 特性方程式が重解を持つ場合 特性方程式が重解を持つ場合等比数列の式が一つしかないので、差を取ってを削除する手法は使えない。 これを別の方法で解く。まず特性方程式の解を両方ともと書く。 \begin{eqn…