2019-01-01から1年間の記事一覧
概要 十分細く、一次元とみなせる針金の温度分布と、その経時変化を考えたい。まず解くべき微分方程式を導出する。 針金上の座標を、時間を、温度をとする。 また、熱の流れを考える。 導出 熱の流れについての式 熱の流れは温度の勾配に比例する。(フーリエ…
概要 以前、弧の長さを用いて導出した等式、を用いて、半径を持つ円の面積を導出する。 導出 半径の円に内接する正角形と円に外接する正角形を考える。の場合を図に示す。 下図のように、円と正角形をを等分して考える。 まず二つの直角三角形と切り取られる…
循環論法 以前、扇型の面積を挟み打ちしてを導出した。この手法は分かりやすいが、実は循環論法の問題がある。 半径を持つ円の面積がであることは定義されたことや自明なことではない。証明するには三角関数の積分が必要であり、その際に既にを知っている必…
Markdownルールの概要 はてなブログではMarkdown記法が使用できる。HTMLコードの代わりに、特定のコマンド文字を使って文を簡単にマークアップする記法である。 コマンド文字自体はブログに表示されないが、直前にスラッシュ\をつけるとコマンド文字をそのま…
概要 任意のにおいて、角に対向する辺の長さをを用いて表し、以下に表される余弦定理を証明する。 \begin{eqnarray}c^2=a^2+b^2-2ab \cos C\end{eqnarray} 導出 が鋭角の場合を前回やったので、今回は図のように、鈍角の場合を考える。 点から辺に垂線を引き…
概要 任意のにおいて、角に対向する辺の長さをを用いて表し、以下に表される余弦定理を証明する。 \begin{eqnarray}c^2=a^2+b^2-2ab \cos C\end{eqnarray} 導出 今回は図のように、が鋭角の場合を考える。 点から辺に垂線を引き、補助線とする。交点をとする…
概要 図のように、半径の円(緑)と、二つの直角三角形(青、赤)を考える。これらの直角三角形と、切り取られる扇形の面積を比較して、三角関数の微分に必要なを導出する。 導出 まず二つの直角三角形と切り取られる扇形の面積を、円の半径と中心角を用いて表す…
導出 以前導出したのマクローリン展開を書き下す。このマクローリン展開は無限の収束半径を持ち、本質的にと等しいのであった。 \begin{eqnarray} \sin x = x-\frac{1}{3!}x^3+\frac{1}{5!}x^5-\frac{1}{7!}x^7+\cdots \end{eqnarray} として両辺をで割る。 …
背景 最近ブレグジット問題がアツい。イギリスがEU離脱を決定したものの、その離脱プロセスが決まらず、締め切りだけが迫っている状況なのだ。 締め切りが来ると何も決まってないのに強制的にEU離脱となって大混乱を招くという。一体何故こんなことになって…
前回までに、オイラーの公式を用いて三角関数を指数関数形式で表せることを示した。 この形式でも三角関数としての性質が保たれていることを、いくつかの代表的な性質から確認する。 との指数関数表記を再度書く。 \begin{eqnarray}\sin x&=&\frac{e^{ix}-e^…
概要 オイラーの公式を受け入れると三角関数を別の形式で表せる。 導出 オイラーの公式を再度書く。 \begin{eqnarray}e^{ix}=\cos x+i\sin x\end{eqnarray} 式中のをに置き換えてみる。 \begin{eqnarray}e^{-ix}&=&\cos (-x)+i\sin (-x)\\&=&\cos x-i\sin x\…
概要 これまでにとのマクローリン展開を導出してきた。 のマクローリン展開\begin{eqnarray}\displaystyle \sin x=x-\frac{1}{3!}x^3+\frac{1}{5!}x^5-\frac{1}{7!}x^7+\cdots\end{eqnarray} のマクローリン展開 \begin{eqnarray}\displaystyle \cos x=1-\fr…
概要 基準点をとしたテイラー展開は特に有用なことがあり、マクローリン展開と呼ばれる。のマクローリン展開を行う。 導出 を微分してを代入し、を求める。 まずである。 一階微分 \begin{eqnarray}f'(x)&=&e^x\\f'(0)&=&1\\\end{eqnarray} 二階微分 \begin{…
概要 基準点をとしたテイラー展開は特に有用なことがあり、マクローリン展開と呼ばれる。のマクローリン展開を行う。 導出 を微分してを代入し、を求める。 まずである。 一階微分 \begin{eqnarray}f'(x)&=&-\sin x\\f'(0)&=&0\\\end{eqnarray} 二階微分 \be…
概要 基準点をとしたテイラー展開は特に有用なことがあり、マクローリン展開と呼ばれる。のマクローリン展開を行う。 導出 を微分してを代入し、を求める。 まずである。 一階微分 \begin{eqnarray}f'(x)&=&\cos x\\f'(0)&=&1\\\end{eqnarray} 二階微分 \beg…
概要 調和級数の正負が1項ごとに入れ替わる、交代調和級数の収束判定を行う。 全項がプラスの調和級数は無限大に発散してしまったが、これは半分の項がマイナスなので、より収束しやすい級数と言える。 導出 足し合わされる数列の一般項をと書き、級数を代数…
概要 前回に続いて、のマクローリン展開(を基準としたテイラー展開)を計算する。 をマクローリン展開すると以下のようなべき級数で表せることを前回示した。 \begin{eqnarray}f(x)&=&x-\frac{1}{2}x^2+\frac{1}{3}x^3-\frac{1}{4}x^4+\cdots\\&=&\sum_{n=1}^…
概要 ダランベールの収束判定法を使ってテイラー展開の収束半径を計算する。 ダランベールの収束判定法(再掲) 級数が収束するかどうか、以下の式で判定できる。 足し合わされる数列が以下の条件を満たすとき、級数は収束する。 \begin{eqnarray}\lim_{n \to …
概要 基準点をとしたテイラー展開は特に有用なことがあり、マクローリン展開と呼ばれる。のマクローリン展開を用いて、収束半径の概念を説明する。 導出 を基準にしてのテイラー展開を行う。 を微分してを代入し、を求める。 まずである。 一階微分 \begin{e…
例題 を収束判定し、収束するならその値を求める。 この足し合わされる数列はでいきなり無限大に発散してしまうのでからの和とした。
の無限和、が収束するか考える。この無限和は調和級数と呼ばれる。 この数列は、明らかにを増加させるとだんだん小さくなっていくが、項を無限に足したら発散するかも知れない。 ダランベールの判定法 まずダランベールの判定法で収束するかを判定してみる。…