A4の宇宙

数学と物理をA4ノートに収まる範囲で。

余弦定理の証明(鋭角に対向する辺の場合)

概要

任意の \triangle ABCにおいて、角Cに対向する辺cの長さを \cos Cを用いて表し、以下に表される余弦定理を証明する。

 

\begin{eqnarray}
c^2=a^2+b^2-2ab \cos C
\end{eqnarray}

 

導出

今回は図のように、 \angle Cが鋭角の場合を考える。

 

f:id:dai-ig:20190415210128j:plain

 

 

Aから辺aに垂線を引き、補助線とする。交点をDとする。

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 \angle Cと辺bを用いて、上図のように CD=b \cos C AD=b \sin Cがわかる。また、 BD=a-CDなので BD=a-b \cos Cと表せる。

 

\triangle ABDcを斜辺とする直角三角形であるので、三平方の定理より以下の関係が成り立つ。

\begin{eqnarray}
c^2&=&(b \sin C)^2 +(a-b\cos C)^2\\
&=& b^2 \sin^2 C+a^2-2ab \cos C +b^2 \cos ^2 C\\
&=&a^2+b^2(\sin ^2 C+ \cos ^2 C)-2ab \cos C\\
&=&a^2+b^2-2ab \cos C\\
\end{eqnarray}

 

 \sin^2 C+\cos^2 C=1を用いて、余弦定理が導かれた。