対数の底を変換する
概要
のような対数関数があるとき、底
を好きな数に変換したいことがしばしばある。
一例として、任意の底を持つ対数関数を微分するために底をに変換したり、逆に
を積分するなどして現れた自然対数
を目的の底を持つ対数に変換したりすることが挙げられる。この方法を導く。
導出
以下の対数関数の底を
に変換したいとする。
\begin{eqnarray}
y= \log_a x
\end{eqnarray}
指数関数として書き直す。
\begin{eqnarray}
a^y= x
\end{eqnarray}
両辺のをとり、対数関数の性質を用いて変形する。
\begin{eqnarray}
\log_b a^y= \log_b x\\
y\log_b a= \log_b x
\end{eqnarray}
について整理する。
\begin{eqnarray}
y= \frac{\log_b x}{\log_b a}
\end{eqnarray}
を代入する。
\begin{eqnarray}
\log_a x = \frac{\log_b x}{\log_b a}
\end{eqnarray}
対数関数の底をから
に変換できた。
ここで右辺分母のはある定数になっていることに注意。これはすべての対数関数は、定数を掛けるだけで底を相互に変換できることを意味する。